今週のシンガポール疾病状況


ラッフルズ ジャパニーズクリニック提供

2017年2月14日号 No.712

最近1週間のシンガポール疾病状況

さらにインフルエンザA型感染者が増え、一部の幼稚園で学級閉鎖となっています。
パラインフルエンザも検出されています。
ウィルス性と考えられる嘔吐下痢症も増え、サルモネラ感染もありました。手足口病
溶連菌感染症も散見されます。
小学校と幼稚園でアタマジラミの報告もありました。海外で感染したデング熱の患者
さんの来院もありました。
2016年に続きインドネシアからの持込みによる麻疹(はしか)が日本で問題になっ
ています。麻疹や風疹のワクチンを1回しか接種していない方は是非シンガポールで
2回目の接種をしておいてください。

■特集:生活習慣病 その29 糖尿病のインスリン治療について

今回は糖尿病のインスリン治療を取り上げたいと思います。
糖尿病は、インスリンという、膵臓から分泌され血糖値を調節するホルモンの作用が
不足して高血糖になる病気です。この状態に対して、インスリンを注射して補い、血
糖値をコントロールするのがインスリン治療です。
膵臓からのインスリン分泌が絶対的に不足する1型糖尿病では、インスリン治療によ
り体外からインスリンを補い、血糖をコントロールすることが生存のために必須とな
ります。
一方で、日本人の糖尿病の95%をしめる2型糖尿病では、インスリン抵抗性(イン
スリンが効きにくくなること)による血糖上昇がメインであり、インスリン分泌も残
っていることが多いため、インスリン治療が必須ではありませんが、次のような場合
にはインスリン治療が必要になってきます。
1 食事運動療法に加えて血糖降下剤を内服しているが、血糖コントロールがよくな
い場合。
2 著しい高血糖がみられ、急いで血糖値を下げる必要がある場合(糖尿病性昏睡な
ど)
3 糖尿病患者が感染症にかかったり、手術を受ける際など、しっかりと血糖をコン
トロールを行う必要があるとき。
4 糖尿病の合併症が進行し、血糖降下剤では不具合があったり、血糖コントロール
をしっかり行う必要があるとき。
5 妊娠中や授乳中で経口血糖降下剤が使用できない時。
インスリンを体外から注射で補うインスリン治療は、生理的で、血糖コントロールを
容易にする優れた治療法といえます。医師からインスリン治療を勧められた時は、疑
問点を質問した上で導入を躊躇しないのが賢明といえるでしょう。

医師 中澤 哲也

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